富士登山・その2

きのうの続きです。
★御来光館を5時20分くらいに出たでしょうか。途中下を見下ろすと雲の間に河口湖が見えていました。

★はじめの鳥居。

●御来光館を出たあたりから急に人が少なくなり、霧が薄くかかってとても神秘的でした。でも7時間歩いてそろそろ疲れてきたし、高度も一層上がって今までと同じペースで歩いているのに、少し歩くとすぐに心臓があおられてしまい、果たして頂上まで行けるのかなあ・・・と弱気になってしまいます。ゼイゼイしながら立ち止まっていると、上から白人の男の子たちが降りてきて、私がこんにちはと言うと、(頂上は)もうすぐそこだよ、と励ましてくれました。私行けないかも、と泣き言を言うと、もう15分だよ、と教えてくれたので、急に元気が出て、じゃあ行ってみる!とまた歩き始めました。あとで考えたら15分よりずっと長かったのですが、彼が短めに言ってくれたので(そういうつもりだったかどうかはわかりませんが)あと45分だよ、とか1時間だよ、と言われるより断然気持ちが軽くなったのでした。その見知らぬ青年に会わなかったらくるりと引き返していたかも知れないなあ、と思って感謝しています。
下山道が使えないので登山道を下りなければならないので、危ないしイヤだなあ、と行く前は思っていたのですが、登ってみると、降りてくる人たちと道を譲り合い挨拶を交わし短い会話をしながら行けるのが、とても楽しかったです。登ってくる時はたいてい向こうから明るくこんにちはと言ってもらうのが、ありがたかったのですが、自分が降りる番になると、降りてくる時のほうが息が楽なので、苦しそうに登ってくる人を見て思わず声をかけたくなる気持ちがよくわかります。もう少しして下山道も開通したら、この醍醐味は味わえなくなってしまうのが少し残念ですが、安全には替えられませんから・・・・。

★白人の青年に言われた15分もとっくに過ぎ、ほんとうに一体いつになったら頂上に着くんだろうとウンザリしはじめたころ、トレイルランの人が降りてきたので、あとどのくらいですか?と聞くと、もうひとつ鳥居が出てくるんだけど、そうしたら200mで頂上だよ、と言われてまた元気が出ました。とにかく鳥居、鳥居と鳥居を目指して歩くと、狛犬までいる立派な鳥居がありました。これはくぐって上から撮った写真。

★鳥居のあとすぐに頂上です。6時15分。しみじみと、「とうとう登りきったんだなあ・・・」とタイマーで記念写真を撮り・・・

★ちょっと散歩。店はまだ閉まっていて、登山客も誰もいないのが不思議な雰囲気です。異国の廃墟をひとり歩いているような・・・・。

★火口へ行って見る?でも暗くなると困るのでやめておきました。

★夕方の雲がとても美しい。ほんとうに感動的でした。


●6時30分頃下山開始。足元をとられないように、でもできるだけ急いで歩きましたが、元祖室のあたりで日が落ちてしまい、持って行ったヘッドランプが光量不足で岩場は他の下山者や登山者に照らしてもらわないと全く見えないという事態に。ヘッドランプ常備しておくといいよ、と言われいつもリュックに入れていたのですが使うのは初めて、という代物。それでも、10時10分のバスに乗りたい、とがんばったのですが、途中で照らしてくれたカップルに「この下の山小屋に泊まったら?」と言われてそうすることに。それがラッキーなことに抜群にきれいな東洋館だったのです。登りで前を通りながら、泊まるならここだよな、と思っていたのでちょっとうれしかった。8時半。
しかも諸々の事情により、宿泊代をおまけしてもらい泊めてもらうことに。さらにその日は空いていたので、相部屋ですが個室に案内してもらいました。小屋はとても快適。新しい木の香りがして落ち着きます。アルバイトの若い子も親切で面白い。東洋館ほんとうにおすすめです。
でも山小屋って寝られない。慣れてないからかなあ?他の人の寝息やいびきが気になるし、ふとんの中は暑いんだけど、手とか足を出すと寒いし、大冒険をして神経が高ぶっているすぐあとだし、なんだか色々なことを考えてしまって、結局ウトウトっとしたのはほんの一瞬だけ、という感じでした。以前登った時も山小屋で眠れなかったっけ。

★日の出は4時20分ころ。

6時から掃除に入るというので、5時半ころまでまた少しふとんに入って休み、5時45分ころ出かけました。雲もあって雨もポツポツときましたが、大体晴れでした。眺めもよかったです。雲を下に見て歩きながら、富士山って天国だなあ、と思いました。

★山中湖。

★5合目に着いたのは8時ちょうど。8時半のバスに乗って帰りました。