10時間歩きつづけたド根性の天城山

caramelmaffin2011-06-05
昨日は、伊豆の天城山へ行ってきました。緑が素晴らしく、天気も素晴らしく、そよ風が気持ちがよく、天国のような山だわ・・・と思ったのは始めの3時間。昼食をとって、そのあと6時間あまりは時間に追われ、脇目もふらずがむしゃらに歩き続ました。足が痛くて痛くて最高に疲れて、下山後は口もきけなかった、地獄の(!)山行でした。。。。。
私はアマギシャクナゲなどを見てのんびり行けばいいと思い、天城高原ゴルフ場から出発して、万二郎岳→アセビのトンネル→万三郎岳→シャクナゲコースで戻ってくるつもりで「登山は4時間くらいだよ。」と告げておきましたが、詳しい話はあまりする時間がありませんでした。
ところが朝会ってから、4時間では歩き足りないし、八丁池からのコースのほうが長いけれど緩やかだから、と山友さんが言い出して、コースが急遽変更になったのです。そうしたら、そのコースは片道5〜6時間のコースだったという・・・

当日の朝、道の駅ふじおやまで6時半に集合、出発したのは6時50分頃でした。車の中でおこわのおにぎりと浅漬けとフルーツを食べながら行きました。そして山バッジをぜひとも買いたいのですが、バッジは登山前に買わないと忘れてしまったり、店が閉まってしまうので、途中、道の駅天城越えに寄りました。8時30分でした。道の駅天城を出発してから話に夢中になって、目的地を見逃してしまい10分ほど行き過ぎてまた戻ったりして、結局登山を開始したのは9時20分でした。

天城大橋のたもとに10台くらい止められる駐車場があって、そこから少し車道を歩くと登山口があります。ほどよく湿った緑の中を歩いていくとこんな階段があります。


そしてしばらく歩くと旧天城トンネルのところの休憩所へ出てきます。


トンネルの右側の道を登っていきます。繰り返しますが、緑が素晴らしく、天気も素晴らしく、そよ風が気持ちがよく、天国のような山でした・・・「いいね!」「いいね!」と何回も言いながら歩きました。


八丁池の手前の展望デッキから北のほうに富士山が見えました。写真のど真ん中に写っています。

北東の空です。雲を撮りました。


池の方へ降りていきます。

八丁池はとてもきれいでした。

3時間くらい歩いてきて、おなかがペコペコでした。しばらく前からお腹がすいたすいたと騒いでは、山友さんがくれるブラウニーをかじってしのいで来ました。やっと昼食です!!メニューはサムゲタン、おこわひとくち、浅漬け、マグロの角煮、マッコルリ、フルーツです。

さて、昼食を終えて万三郎岳へと出発です。でもこの時すでに1時半。山友さんがポツリとひとこと、
「山頂まで行って戻ると暗くなっちゃうね。」
時間配分などというものは全く気にせず、ただエンジョイしているだけの私がこう言うのもなんですが、もっと早く言ってくれよ、登山開始の時とか・・・・この期に及んでそれを言ってもしょうがないので、
「じゃあ行ける所まで行って戻ってこよう。」
と答えて早歩きを始めました。八丁池からしばらくは平地だったので超特急で歩いているうちに、(この道だったら暗くなってもライトを点ければ歩けるのでは?)という気がしてきました。それを話してみると、待ってましたとばかりに、時間計算を始める山友さん。
結論は、『頑張って山頂に3時までに着けば、7時までに下山できる。』
その後はさらにスピードアップ。ひたすら前進です。こんな面白い木があっても、木の股から顔を出して面白写真を撮りたいという衝動を抑え、大急ぎで木だけを撮るしかありません。

戸塚峠。半分以上来ました。

戸塚峠までは平地だったけど、そのあとは登りです。平地だから全然疲れてない、と思いましたが、やっぱり早歩きしたので次の登りはキツかった〜〜。しかもけっこう急です。何回も
「私を置いて先に行って〜。」と言いましたが、拒否。別々に行動するなら一緒に来る意味がないんだそうです。「私は義理深い人です。」といいながら、ゼイゼイしている私のリュックを持ってくれました。
やっとの思いで万三郎岳に到着です。3時半。

証拠写真を撮り、帰りのコースについて少し検討しました。来る途中で、帰りは私だけ2時間で天城高原ゴルフ場へ下りて、山友さんが早歩きで車のところまで戻り、ゴルフ場まで車を持ってくるという案が浮かんだのですが、地図を見ると
とても無理だったので却下になりました。やっぱり時間がかかっても一緒に下りることにして、下山開始です。
トウゴクミツバツツジがとても綺麗でした。時間がなくてもこれだけは撮りたい!シャクナゲの群生地には行けなかったけど・・・・。


必死に登って来たので、周りの様子を全く覚えていませんでした。下りながら、
「ここを通ってきたっけ?」を連発。私は内臓がツライ登りよりも、足がツライ下りの方がどちらかというと得意です。
八丁池に着いたのは5時頃。オレンジとブラウニーで休憩することが許可されました。
八丁池から登ってすぐの、ちょっと窪んだところ。

急げ急げと、もう夢中で歩きました。八丁池以降はのんびり来たので、所々覚えがあります。苔がびっしり生えた石が印象的でした。その後は写真を撮る余裕はなかったので、これが最後の写真です。

太陽はまだまだ高いところにあるね、と言っていたのですが、段々と暗くなりヘッドライトを出して点けました。もう暗くなってしまったので少しペースを落として、注意して歩きました。でも出来るだけ急ぎます。足が痛くなったと訴えると山友さんが、
「“足が痛い”ということに負けないで歩けば、ステップアップできる。」というようなことを言って励ますので、歩きました。下界に近づくにつれて気温も上がり、車の音などが聞こえてきました。一度だけ、もう限界!と思ってしゃがんで休みましたが、30秒くらいで少し回復したので立って歩き始めました。
旧天城トンネルを過ぎて、すぐに車道へ出てきました。安心しました。車のところへ着いた時には、頭の中が真っ白な感じで、言葉があまり出ませんでした。
山友さんは登頂という目標を達成した喜びで胸がいっぱいだったようでしたが、私は正直それほどの感激はありませんでした。そんなこと言ったらがっかりするだろうなあ。でも目標を達成した喜びよりも、無事に帰れてよかった、とか、これからしばらくは助手席だけど、朝の集合場所から30分くらい運転していかなきゃいけないこととか、運転しなきゃいけないから温泉は後回しにしようと決めたこととか、明日出勤になっていることとかが気になって仕方なかったのです。
今になってやっと、「あ〜頑張ったんだ私・・・・。」と写真を見ながらしみじみと、かみしめているところです。