テント場での衝撃事件と燕岳の素晴らしい朝

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9月4日(水曜日)晴れ・霧
ソロ テント泊2日目の朝
燕山荘~燕岳山頂~燕山荘
1時間11分/1.8km/標高差73m


常念山脈縦走の旅2日目の朝、燕山荘のテント場で目覚めた私は、
トイレに行き、ライトを点けてメイクアップをしていました。
風がけっこう強くテントのポールがしなるほどだったのですが、
何かが私のテントの壁にびよ~んと当たりました。きゃー!
思わず「すみませ~ん!」と声をかけ、外に顔を出しました。
(こう書くと、なんであやまんなきゃいけないの?と思っちゃいますが。)

昨日テントがずれていた若者たちが、撤収中に風に舞いそうな
テントを押さえていました。ポールをはずしていないテントの
ポールの先(地面に立てる部分)が私のテントにぶつかったのでした。
私のテントは本体はとりあえず大丈夫でしたが、ふと
(フライは大丈夫だよね?)と思って見てみると、
ガーン!なんと破れているではありませんか・・・・
ショックすぎる!!
「ちょっと~フライ破けちゃったんですけどぉ」と言いましたが、
彼らは強風の中テントを撤収するのに精一杯です。
他人の物を破壊してどう対処したらいいのか
何かモゴモゴ言っていますが、考える余裕はなさそうです。
とりあえず、撤収終わったら話すってことだよな、と思って
身支度を続け、しばらくして「撤収終わりました?」
と声をかけると、だいたい終わったようなので、
出て行って、①破れたフライの応急処置
②新しいフライシートを買ってほしいこと
を言いました。

テントの修理キットを一行の別の人たちが持っているけど
具合が悪い仲間を下山させに行ったので今はない、
ということで山小屋にガムテープを取りに行って直してくれました。


フライシートの弁償については、あと1週間山にいる予定なので、
下山したら連絡するということで、お互いの連絡先を交換しました。


事故の相手がきちんとした人でよかったなあ・・・とホッとしました。
そして去年買ったばかりのテントが壊れるわけない、
という根拠のない自信を捨てて、こんな時のために自分でも
修理道具を持っていないとだめだよね、
と思いました。ガムテープじゃ雨が降ったら剥がれちゃうよね・・?
あと2泊あるのにどうしよう・・・・TT


でも思い悩んでも仕方ないので、朝食前に燕岳の山頂へ出かけることにしました。

槍ヶ岳が見えます。

ホシガラスっぽい鳥。

燕山荘。

ヘビみたいな雲。



うわーい!!日が出てきました!!5時30分。

朝日に染まった岩。希望が涌いてくる眺めです。

メガネ岩。


燕岳の山頂です。5時42分。風が強い!飛ばされそうです。

素晴らしい景色と日の出と風に
テント場での事件はすっかり忘れてウキウキ
山荘への道を歩いていると・・・・


ライチョウ!!ライチョウだ~!

初めて見るライチョウです。
ここで会えることは期待していなかったというか
考えてもみなかった。嬉しくてワーワー騒ぎたいけど
ひとりで騒ぐわけにもいかないし、騒いだら逃げられちゃうし・・・

とりあえず写真写真。ライチョウは人間をこわがらず、
カシャ、カシャとシャッターを押しているにもかかわらず、
何かを探してはついばみ、頭を上げて周りをキョロキョロ
つついてはキョロキョロ、をひたすら繰り返しています。

奥の方へトコトコ歩いて行きました。

首を伸ばしてハイマツを検査しています。


ライチョウが頭を上げるタイミングで
写真を撮るのがなかなか難しく、
気がついたら10分も写真を撮り続けていました。
そろそろテントへ戻って朝ごはんを食べることにしました。