燕岳~大天井岳

9月4日(水曜日)晴れ・霧
ソロ テント泊2日目
燕山荘~大天井岳
4時間15分/朝の燕山荘~燕岳山頂往復も含めて9,832歩



明け方フライシートを破かれるというショックと
燕岳で朝日とライチョウを見る感動を味わうという
常念山脈縦走の旅2日目が始まりました。

燕岳山頂から戻って、朝ごはんにしました。
テントの中で前の晩に作っておいたチーズと枝豆入りの
トロロ昆布巻きおにぎりを二つ食べました。


風がもっともっと強くなっていて、中に居ながらテントが飛んでいって
しまうのではないかというくらいに強かったです。
でも、隣のすごく仲良しの優しそうなカップルの会話から、
この風はそんなに恐れるほどではないんだということが分かりました。


着替えて荷物をまとめました。
風が強そうなので、スカートはやめてCWXの上に
レインウエアのズボンを穿きました。
晴れていたので、上は薄いウインドブレーカーにしておきました。


風に負けないように、テントを撤収しました。
なんとか畳みましたが、ペグがどうしてもふたつ見つかりませんでした。
なんでだろう??あきらめて出かけることにしました。
できれば常念小屋、できなければ大天荘のテント場を目指して
出発しました。8時15分。


燕岳がどんどん遠くなっていきます。
きれいだったなあ。燕岳・・・また来たいです。

やっぱり暑くなってレインパンツを脱ぎ、スカートを巻きました。
道端でなにやってんだか・・・その時は一生懸命なんですけどネ。


支度を終えて再び歩き始めました。
ふと見ると虹が自分よりも下に見えます。
こんなの初めて見る!虹って見上げるものだったのに!!


やや下り気味の道をスタスタと歩きます。
時々振り返ったりしながら。
蛙岩(げえろいわ)です。9時。


燕山荘がもう手の届かない所に・・・・。


大下りの頭。9時25分。
ここから急な下りです。


ガーっと下ったり平らな道を行ったりしました。


ここにもあった、
大好きなチングルマのフワフワとイワツメクサ


少し行くとまた急な登りになって、
鎖のついた岩を2~3歩横歩きするところがあります。
身軽だったらなんともないところですが、
テントを背負っているのでヒエ~という感じでした。
焦らず慎重に、でも素早く・・・・
3~4段くらいの鉄のハシゴを下りると、地図に出ていた
喜作レリーフというものがありました。11時25分。


落石があってもおかしくない道を登って行くと
今日目指す大天荘(だいてんそう)と
槍ヶ岳の方へ行く大天井ヒュッテ(おてんしょうヒュッテ)
へ分かれる標識がありました。


この辺から雨もポツポツ降り出しました。
霧も濃くて岩だらけの不毛な道は少し悲しかった。
おなかもすいてきたし・・・・。



やっと小屋に到着しました。12時30分。

中で休憩させてもらってお昼を食べようと、受付へ行きました。
バッジを買って、天気がどうなるかお兄さんに聞いてみました。
お兄さんは、「今日は常念までですか?」と私に聞きました。
今日行かないと、明日ここから蝶ヶ岳まで歩くことになるから、
と答えると、お兄さんはここから蝶ヶ岳はかなり遠いよね、
と言いました。
でも天気を考えると・・・・。
とりあえずごはんを食べてから考えよう、と
別棟の休憩室を案内してもらいました。
テーブルに座って、お湯を沸かして
朝のおにぎりの残りにユッケジャンスープの素を入れて
おじやにして食べました。
あとで知ったことですが、小屋の宿泊者以外は
ほんとうはここで自炊できなかったみたいです。
黙って見過ごしてくれたお兄さん、ありがとう・・・。


休憩室はストーブが2台火が点いていて、
大きな液晶テレビがあって居心地抜群でした。
のんびりしていたら1時間過ぎていました。
居心地の良さにちょっと弱気になってしまいました。
天気予報によると、台風が来ているので
今から雨と風が強くなるということだったし、
地図で見ると大天井岳(おてんしょうだけ)から常念岳までは3時間。
到着は4時半かあ・・ちょっと遅いよな・・。


それと、テレビです。
8月の終わりに撮影した溶岩を返しに行く
ニュースの放送日がこの日だったのです。
もちろん家のテレビで予約をしてきましたが、
ここで見ちゃおうか?という考えがムクムクと・・・。


台風の中フライシートをガムテープで貼り付けたテントで
泊まるのは自信がなかったので、小屋泊まりをすることに
決めました。受付へもう一度行くと、さっきとは別の
お兄さんがいて、素泊まりの受付をしてくれました。
休憩室で自炊する資格が今、できました。


荷物を部屋に運ぶ前に、大天井岳の山頂へとりあえず
行くことにしました。
霧です。晴れてたらどんな景色が見られたのかなあ?

山頂へはほんの5~6分。



小屋に戻って荷物を部屋に運び、寝る場所を決めて
食糧を持ってまた休憩室へ。
テレビの前に陣取ってパックのワインとおつまみで一杯。
眠くなったので部屋に戻って少し眠りました。
雨と風はほんとうに強くなっていました。
放送が6時15分くらいからだということなので5時半くらいに
休憩室へ再び下りて、お米を炊いてチーズリゾットを作り
カレーとうずらの卵をあたためて食べました。
食べきれなくて3分の1くらい残して
明日の朝食べることにしました。


コーヒーを淹れて飲みながらテレビを今か今かと
待っていたのですが、なんと、
6時13分に急にテレビが消えて、
『アンテナを確認してください』というような
メッセージが出るのですが、わかりません(TT)
帰って録画をみればよいことなのですが・・・。


部屋に戻って寝る支度をしました。
私はひとつの区切り(6人用)をひとりで使うことができました。
私の上の人もそうでした。


少し本を読んでから、明日はどうしようか?
蝶ヶ岳まで行けそうになかったら、
常念のテント場に泊まって、一の沢に下りる?
それともがんばって蝶ヶ岳まで行って見る?
と考えました。
それから雷が鳴り響いてはいるものの、
屋根に当たる雨の音を心地よく聴きながら眠りにつきました。
暖かくて静かで快適でした。
こんなにぐっすり寝たのは、ここ何ヶ月ぶりだろう、
というくらいに良く眠ることができました。